皆さんこんにちは、楽して働きたい人です。また久しぶりの更新になってしまいました。
下書きと書こうと思っているネタはたくさんあるのですが、なかなかタスクに追われていると時間の確保が難しいですね。
そんな訳で、今回は複数人のタスクを見える化、管理できるツールのWekanのご紹介です。
- Wekan公式サイト(外部サイト)
- Ubuntuにインストールしてみた話
こんな人におすすめ
- 難しくないタスク管理ツールを探している
- TodoistのようなTodoリストでは視覚的に状況が分かりにくいと感じている
- 1つのタスクに様々な段階/状況がある
- コストをできる限り抑えたい
- Linuxなどのサーバーを触るのが苦ではない
- 大がかりではないが部署ごとにタスクの共有を行いたい
Wekanとは?
有名なカンバン方式のタスク管理ツール、Trelloのオープンソースクローン……というか、Trelloを更にシンプルにしたものです。
導入前にWekan公式サイトから、動作しているサンプルを試すこともできます。
カンバン方式?
Trelloについての紹介は後の機会に(または他に)譲るとして、カンバン方式についてです。
カンバン方式はあのトヨタが採用した生産方式で、タスク(本来は生産方式なので必要な生産)を見える化するために使われています。
元々はアナログで、大きなホワイトボードにタスクの状況(横軸)や担当者(縦軸)が記載された表が書かれています。そして、それぞれのタスクが書かれたポストイットやラミネートされたカードが、そのタスクに応じた場所に貼り付けられます。
そして、タスクが完了したり、次の工程に引き渡されたり、あるいは問題が発生したりした場合などはそれぞれ該当する場所にカードが貼り替えられます。
オリジナルのトヨタのカンバンでは生産された品(タスクの完了)の納品書として後の工程に引き渡され、生産された品が消費された場合は発注書として前の工程に戻された場合は逆に注文書として機能します。
Wekanなどの場合、電子化されるので一つ一つのカードが実際の「モノ」と同時に動くことはないですが、その代わり紛失することもありません。また、トヨタのようにタスクの依頼が上流に遡らないようなワークフローでも、完了したタスクをアーカイブしたり削除したりし、新しいタスクが発生したら改めて新しいカードを追加することが気軽に行えます。
Wekanの利点
- 機能が非常にシンプル。
- 日本語化がそこそこされている。
- イントラネット内にインストール出来る(オンプレミス)。
- OSSなのでイントラネット内に既にサーバーがあればイニシャルコストは低い。
- SaaSと違ってユーザー数や機能制限などを気にせずに運用できる。
まず、「機能のシンプルさ」と「日本語化」についてですが、これがITリテラシーが非常に高かったり、あるいはエンジニア集団などのプロジェクト管理に使う場合は利点とはなりません。
ただ、SNSもブログも書かない、キーボードも苦手……なんていう人の方がまだまだ多数派であるというのが現実ですので、そういった人にも使ってもらうには重要なポイントです。
そしてSaaSの方がもてはやされる昨今ですが、イントラネット内にオンプレミスで導入してしまえば、セキュリティや運用ルールについて多少緩くても(管理の手が回らなくても)なんとかなってしまいます。元々社外からアクセス出来なくしてしまえばいいのですから。
オンプレミスの欠点と言えばイニシャルコストですが、既にサーバーが1台イントラネットに存在していればそれほど問題にはなりません。そうでなくても10万円を切るハードにLinuxを導入すれば必要充分になります。
ちなみに今回筆者の事例ではもともと充分なライセンスのあるWindows Server上にVMWare Workstationが導入されていました。そこに、Ubuntuの仮想マシンを入れ、更にWekanと社内Wiki用にMediaWikiを導入します。
Wekanの欠点
- 管理を自分たちで行う必要がある
- インストールしなければならない
- シンプル故に機能の不足を感じる場合がある
利点の反対がそのまま欠点となっていますが、まず導入についてです。これは結構厄介で、Dockerなどで入れる場合はそれほどでもないのですが、Wekan 0.10.1(最新安定版)現在、Wekanが動作するnode.jsのバージョンとnpmのバージョンがあっていません。
そのため、ソースコードからのインストールはとても面倒です。また、そういった状態ですので将来的なアップデートについてもあまり考えたくない状態です。
続いて機能のシンプルさですが、本当にホワイトボードにカードを貼るくらいの機能しかありません。一応、添付ファイルをつけたり、担当者を割り当てたり……はできますが、そのくらいです。
特にカンバン方式の説明で表の縦軸を「担当者」としましたが、Wekanの場合はカードが「積み上がる」だけで、縦軸は情報として使用出来ません(もっともこれは大多数のカンバン方式ツールで言えることですが)。
そのため、将来的にもっと機能が必要になりそうな場合は、ツールになれさせるための練習と割切ってしまって、ある程度運用が軌道に乗ったら高機能なツールを導入したり、あるいはSaaSの有料プランの予算を取ったりしましょう。
終わりに
いかがだったでしょうか? 当ブログでは以前にTodoistをご紹介しましたが、Todoistの場合、どうしてもタスクの状態を管理するのが難しいという欠点がありました(もちろん、Todoistも素晴らしいツールなので、適材適所で使い分けることもできます)。
かといって、プロジェクト管理ツールでは大げさ過ぎたり、日々の業務を管理するのには向いていなかったりします。
そういった際にかゆいところに手が届く運用ができるのがWekanだと思います。
今回は紹介だけでしたが、次回以降はインストールや使い方の説明(といっても本当に簡単ですが)をしてみたいと思います。
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