先日は、ChatGPTがすごいぞ、使い方を試してみるぞ、とやってみましたが、今回は ChatGPTより信頼性がある……というか、根拠がしっかりしている Perplexity を試してみました。
前回のChatGPT
Perplexity ってどんなやつ？
Perplexity は一言でいうなら、「検索エンジンの進化形」です。ChatGPTも膨大なテキスト情報を学習した AI なので、検索エンジン的と言えなくもないですが、学習するテキストが過去のもので止まっているため、最新の情報をもとにしてはいない（なので、株価や仮想通貨の値動きを質問するといった使い方は、面白い占い程度にしかならないです）、また、不明なことについては適当な文章を生成してそれっぽい答えをでっち上げる、小賢しいアシスタントのような振る舞いを行います。
一方で、Perplexity はダイアログに入力された文章の意味を元に、最新のオンラインにある複数のウェブサイトを要約して答えを返すという検索エンジンの一段上の動作をします。一応、Google などでも「～とは？」と検索すると、Wikipedia やその他権威のあるウェブサイトの内容を検索結果に表示しますが、それを更に発展させたものになります。
最も重要なことが、ChatGPTが応答を「何を元に生成した内容か」ということが分からないのに対し、Perplexity は回答の生成に使用したウェブサイトのURLを応答と一緒に返してくれることです。これにより、参照元を調べることができますし、その信頼性を確かめることができます。もちろん、必要があれば引用元として記載も可能です。
Perplexity は日本語使えないの？
日本語で問い合わせを行っても、Perplexity は英語で応答を返すことが多くあります。ただ、これはChatGPTと同様に「日本語で回答して」などと入力することで、日本語の結果を表示することができます。
ただし、英語のサイトを検索した内容を、日本語に翻訳して出力したりはしないようです。文化圏に応じた回答が得られることを利点とみるか、あるいはせっかくのAIの利点がないと見るかは人によると思います。ただ、私個人としては、せっかくのAIなので言語の壁を越えた検索結果が出て欲しかったなと思います。
DXについて日本語と英語で質問した場合に、応答内容が全く異なることが分かると思います。
ChatGPTより優れているの？
応答結果を、検索結果として検証可能であるという意味では優れています。しかし、ChatGPTのすごさはその多機能ぶりであり、検索エンジンではなくチャット上の、テキストベースのアシスタントのように振る舞う点にあります。
例えば、ChatGPTの記事では、 Python の RPA のコードを ChatGPTに書かせてみましたが、同じようなことを Perplexity にやらせようとして上手く行きません。
終わりに
現時点では、人間の仕事を楽にする目的では ChatGPT, 調べ物をするなら Perplexity という棲み分けをするといいと思います。一部、SNS上では ChatGPT より優れていると評されていますが、そこは目的の違いになると思います。
先頃、Google が Bard という AI を発表しました。
https://blog.google/technology/ai/bard-google-ai-search-updates/
これは ChatGPTへの対抗とされていますが、直接先に競合するのは、Perplexity になりそうだなぁという感覚が個人的にはあります。もちろん、ChatGPTと同じくらい多目的な AI として登場してくれたらいいとは思いますが、検索エンジンがビジネスの中核にあり、YLYMなど品質ガイドラインを定めている（定めないといけない状況に追い込まれた過去のある）Googleが果たしてChatGPTほど、「間違ってもいいから結果を返す」ようなリスクのある AI をリリースできるか、疑問が残るためです。
