こんにちは、楽して働きたい人です。
夏なので至極当たり前のことですが、暑いですね。ということで、熱中症と体の水分のお話です…が!
実はこのお話、何も夏場に限った話ではなかったりします……。
さて、先頃、筆者のとんでもなくプライベートなついったーアカウントに、こんなついーとが流れて来ました。
https://twitter.com/TT_Clarith/status/629505137690607616
20世紀最大の医学上の進歩とも表現された「経口補水療法」に使われる、経口補水液の最も基本的なレシピです。
ただ、実はこれ、常飲するにはちょっと味としてはあれですし、熱中症や脱水症状なんかでくらくらしている時にいちいち計っていられるほど、我々ICTワーカーは(悲しいことに)ヒマでもないし余裕もありません。
ということで、『コップ一杯のぬるま湯に一つまみの塩と一握りの砂糖を溶かして飲む』と覚えておいた方が何かとスピーディーに対応出来るかと思います(分量的には引用したついーととほぼ同じになるくらいなので、ついーとが誤りであるという訳ではありません、念のため)。
そもそも経口補水液とは?
経口補水療法に用いられる経口補水液とは、誤解を怖れずざっくり言ってしまえば、「点滴の代わりに普通に口から飲んで水分を補給する」ための液体ということになります。
伝染病による下痢や発熱、あるいはその他の症状で人間の体からはいとも簡単に水分が失われていきますが、実は水分(とそれに伴う様々な栄養素)は簡単に補給できません。ましてやそれが病気の体となれば余計に難しくなります。
そういった際に効率的に水分を補給するのは、衛生的にも物質的にも恵まれた先進国であれば点滴が一番いいのですが、伝染病が猛威を振るう発展途上国などでは充分な量の点滴を確保できないことがままあります。
そういった場合でも命をつなぐ水分を摂取するためのまさしく「いのちの水」が経口補水液で、専門的な医療設備がなくても作成できることがなによりも優れた点と言えるでしょう(もちろん、水は清潔でないといけません)。
皮肉なことに、この性質が充分に清潔で高品質な点滴を受けることができる先進国での経口補水療法の普及を遅らせたとも言われているのですが、ともかく、コレラなどの脱水症状に非常に効果的なのは間違いないのです。
何がそんなに優れているの?
素直に考えると、水分が足りなければ水を飲めばいい、とついつい思ってしまいます。
ただ、普段から充分な量の水分を定期的に摂取していられれば問題ないのですが、一旦病気になったり、極端に暑い場所に長時間いたりすると通常、健常な状態で水分の吸収を行う大腸だけでは不足したりあるいは機能不全を起こしたりしてしまいます。
しかし、水分と一緒に塩分と糖分を摂取することで通常は栄養素の吸収を行う小腸が水分の吸収も行う(共輸送)ことが分かり、大腸だけではなく小腸でも効率よく水分が吸収できるというのが何よりも経口補水液の強みとなっています。
ただし、塩分や糖分は健康上の理由で制限されている場合もあるので、お医者にかかっている方は必ずお医者様に相談してくださいね。
かといって普段飲むにはちょっと……。
経口補水液は決して美味しいと言えるものではないです。人によっては美味しいと感じる場合もあるようなのですが、その場合は既に軽い脱水症状を引き起こしている、なんていうお話もあるくらいです。
手軽に飲みやすくするためには「レモン汁を絞る」という手段が一つあります。これは酸味と風味が加えられ、更にクエン酸の効果で更に水分吸収の効果を高めることも期待できます。
水で濃度を薄めて飲みやすくするという方法もないわけではありませんが、濃度も重要な要素なので余りお勧めはできません。
それよりは経口補水液ほど本格的な効果ではないですが、予防的に常飲する飲料としては「麦茶」がお勧めです。
麦茶にもナトリウムが含まれ、さらに発汗などでナトリウムと一緒に失われるカリウムもわずかですが含まれているので、ただ水を飲むより水分とそれにともなって失われる栄養素の補給になりますよ。
加えて、嬉しいことに麦茶には糖分・カフェインがほとんど含まれていません(一部、カフェインやタンニンが含まれている物もあるそうです)。このため、カロリーが気になったり、エナジードリンクの飲み過ぎが気になったりする人も安心して飲むことができますね。
ただ、麦茶は性質上腐りやすい飲料なので、家庭で作る場合は早めに飲みきるように気をつけてください。
水分補給のつもりが食中毒になって余計に水分が不足……なんてなったら目も当てられませんからね!
最後に
ちょっと脱水症状かな? と思ったら経口補水液。
普段の水分補給には麦茶。
とするだけで大分熱中症や脱水症状の予防になると思います。ただ、ご紹介した経口補水液のレシピではカリウムは補給できませんし、麦茶はあくまでも水分補給のついでにちょっとずつ補うといった程度なので、バランスのいい食事で栄養素は補ってください。
また、アルコールでも水分は失われますので、ついついビールなどを沢山飲んでしまう時期、お酒を飲んだ後は(出来たら飲む前も!)水分をたっぷり補給するようにしてください。
それではまた。